オーストラリア半周きまぐれ三人旅 (11月4日)

11月4日 : Hughenden

果てしなく広がる大地


赤茶けた大地に、まっすぐに伸びる道


美しい夕焼け

とうとうケアンズを離れることに。このままここに腰を落ち着けてしまうんじゃないだろうか、と思えるほどケアンズにいた期間は長かった。

5泊6日なんて今までのどの町よりも長いよ。 さすが「きまぐれ」旅だよねぇ。…もしかしたらあまりの気まぐれさにオーストラリア半周がオーストラリア一周にならないでしょうね。 とりあえずケアンズを出て一号線の来た道をTownsville(タウンズビル)まで戻ります。

ダーウィンまでの道を決めるのに、はるかさんとホルモズさんの意見が対立。 はるかさんはなるべく大きな道を行きたい。
「さぁ、今からアドベンチャーが始まるよ!」が口癖の(実際に始まったことはないんだけど)ホルモズさんは小さな道を行きたい。

結局、「小さな道は途中から砂利道なんだよ?!車へのダメージは?」の言葉がきいてはるかさんの勝利。 この車は無事にシドニーに戻ったらまた、SAREBAN TOURSを利用してくれるお客さん達を乗せるツアー用の車に戻ることになってるからね。

この話し合いの間、「我、関知せず」をモットーにしているれいなさんは、後ろのベットで洗濯物をたたんでおりました。 すると懐かしい人(?)との再会が… 「おぉ、キミはワタクシが高校時代に愛用していた靴下さんではないですか?!そうか、行方不明になったと聞いたが、オーストラリアで生き延びていたとは…」 …そういえばこの靴下がなくなった頃、はるかさんが日本に一ヶ月くらい帰って来てたなぁ。そうかキミは、はるかさんにさらわれたんだね。 はるかさんは、日本に帰ってくるとよく人のものをさらっていくんですよ。
彼女が今、愛用しているハーフパンツは、れいなさんが中学のバスケ部時代に使用していたハーフパンツですものね。他にもTシャツ等、ワタクシの知らないところで海を渡った同志達は多いはず…。ともかくオーストラリアに来て感動の再会を果たしました。

さーてポケーっとしている間にタウンズビルまで到着。ここまではケアンズに向かう途中に一度、通った道なんだよねー。

ホルモズ 「さぁ、アドベンチャーが始まるよ!」
はいはい、わかったわかった、どうぞ始めてくださいよ。 …ごめんなさいホルモズさん、ホントにアドベンチャーね…。ケアンズまで帰りたいっす。 だって、進む道がこんなんだもん。 どこまでも真っ直ぐな道。他の車とすれ違わないんだ、これが。 「あっ、対向車だ!!」と、思ってもこれがロードトレインだったりしたらなかなか近づいてこないんだなー。(大きい車体に道が真っ直ぐだから、ずっと遠くにいる時からこっちには見えてるからね。) 私の目に入ってくるのは赤い土に木と空。ただそれだけ。

「ただそれだけ」だけれども、それだけじゃない。 土に木、空だけで構成された風景でも、そこに風と光の変化でたくさんの表情がある。
日本で生活していると24時間営業の店があって、電車があって、水も探す必要がない、欲しいものはすぐ手に入って、自由を感じられないくらい不自由しない。
たしかここには何もないかもしれない。けれど何もないからなにかがある、この夕焼けを見ていてそう感じました。

今日の町、「Hughenden」に到着。 さて、久しぶりに日本に電話でもしてみようかねぇ…ってコラーっ!!公衆電話が故障してる。しかも直す気なさそう!! んっ?!まさか…携帯電話に電波ナシ。人間が住んでる町なのにー。…なにもなくても電波だけは欲しかった…。


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