11月16日
天気 : はれ

実は14日から仕事があった。ピッキングではなく、パッキングの仕事である。

パッキングの仕事は朝の8時から始まる。2時間半働いて30分休憩。また、2時間半働いて、30分休憩。その後3時間働いて、一日の仕事が終わる。 一日8時間、一体何をしているかというと…。ただただ、ひたすらチェリーの選別である。ベルトコンベアーを流れてくる大量のチェリーを、いいチェリーだけベルトの上に残し、悪いチェリー、まぁまぁ悪いジャム用のチェリー、まだまだ熟れていない若いチェリー、に分けるのだ。

ルームメイトのリンディは初日で脱落した。ベルトコンベアーに酔ってしまったのである。私も、相棒のフキも、初日はこのベルトコンベアー酔いに苦しんだ。作業をしているうちにベルトコンベアーが動いているのか、それとも自分が動いているのか、わけが分からなくなってしまうのだ。自分の部屋に帰ってベッドの上に寝転がって天井を見ていると、「あれ、この部屋の天井は流れているのかな?」という気分になる。 8時間立ちっ放し、手を動かしっ放しで、肉体的にもなかなかキツイ仕事だが、最初の内は精神の方がやられてしまう。無心で作業をしていると、ふと「あれ?私が分けているのはプチトマトだっけ?イチゴだったっけ?」とか「このリンゴはえらい小さいなあ」などと考えてしまうのである。これは私だけかと思いきや、フキも同じことを考えてたそうだ。

さて、初日でパッキングを脱落したリンディであるが、彼女はオーナーのアーナに言って、ピッキングの仕事に変えてもらったという。私はと言うと、ピッキングの仕事に強い興味がありながらも、パッキングにも捨てがたいものがあった。ピッキングの場合、お給料は歩合制で、女の子は平均1日60ドルくらいにしかならない。が、パッキングは時給制なので、1日85ドルほどもらえるのだ。以前はピッキングをやっていたが、今はパッキングをしている女の子の話によると、「楽しいのは絶対にピッキング!」とのこと。

金は欲しいが、楽しい経験もしたい!と、私とフキは、アーナに「私達、ピッキングもしてみたいんだけど」と言ってみた。答えはNOである…。今はパッキングが忙しいからというが、この先ピッキングに変えてもらえることはあるのだろうか。

ピッキング日記のつもりが、パッキング日記になってしまいそう・ヤバイ!

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