そもそも私が「ピッキングに行こう!」と思い立ったのは、ラウンドに出るための資金を稼ごうと思ったからである。いわば出稼ぎ。稼ぐまでシドニーに帰れない。年末年始、遊んで暮らすためにも、できるだけここヤングで稼いでおきたいのだ。
が、一緒に来た相棒のフキはとうとう帰る決心をした。11日に帰ると言う。工場主のアーナに確認したところ、パッキングの仕事は、クリスマス近くまで続くとのこと。やはり、私はもう少し稼いでいきたい。
隣の部屋のチヅコちゃんとエリナちゃんは明後日この家を発つ。サキちゃんも15日には出て行く。私とミツちゃんの2人きりになってしまうのだ。こんな人気(ひとけ)の無い山小屋に2人きり・・・と少し不安になっていたところ、強力な助っ人が現れた。
ジョージ(ジョルジーナ)24歳、ロンドンっ子が、私発ちの山小屋にやってきた! 彼女もワーキングホリデーメーカーだ。オーストラリアのヤングに来て、なぜか日本人の中で暮らす。どんな気持ちだろう。日本人がインドの中に放り込まれたような気分だろうか?
ジョージもミツちゃんも22日にこの山小屋を出る予定だというので、私も同じ日にしようかと思っている。
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