クイーンズランド州の大洪水、ブリスベンも!被害は拡大中

川の氾濫による洪水被害で道路閉鎖が相次ぐクイーンズランド州
標準

 新年早々、オーストラリアは大変なことになっています!

 昨年末、クイーンズランド州東部ロックハンプトン周辺で起きた大規模な洪水被害は、勢いを弱めるどころか州内各地へと拡大し、昨日はついに州都ブリスベンへ!

 ブリスベンは現在(12日正午)、雨は止んでいるようですが、川の水位上昇は明日の午前4時頃がピークと見られており、まだまだ油断できない状況です。さらに、洪水の被害はクイーンズランド州境を越え、ニューサウスウェールズ州北部にも及んでいます。

クイーンズランド州の洪水被災エリアマップABC国営放送による、クイーンズランド州の洪水被災エリアのインタラクティブ・マップ。
すべてを選択して表示すると、被害状況の凄まじさがわかります。下にリンク先を掲載。

 現在、総州面積の約75%が被災したとされていますが、クイーンズランド州はオーストラリア全土の約1/4を占める二番目に大きな州。その面積は、約173万平方キロメートルもあるわけですから、被災エリアの総面積は、約130万平方キロメートル弱ということになり、フランスとドイツをすっぽり飲み込んでしまうばかりか、隣接するベルギー、オランダ、イタリアまでも合わせたほど広大に!(参考:豪州の大洪水、水没面積はドイツ・フランスの合計面積より広大 [注意] この記事は1月6日の時点ですので、現在ではさらに被災面積がかなり拡大したことがわかります。ちなみに上記5国の合計面積は約127.6万平方キロメートル)

 また、クイーンズランド州は国内有数の農業地帯であり、豊富な埋蔵資源を有すところでもありますので、農産物や原料となる資源等の価格高騰も懸念されています。国内の物価上昇が避けられないのはもちろんですが、オーストラリアからの輸入が多い日本や中国等、世界への影響も大!地球規模の大災害であるにもかかわらず、日本の報道機関がほとんど取り上げないのはなぜなのでしょう?

英国のBBC、タイムズ紙では今日のトップニュース扱い英国のBBC、タイムズ紙では今日のトップニュース扱い。
米国ではCNNがトップニュース、LA Timesが小さいけれど一応トップに掲載していました。

 また、被害は単に水によるものだけに留まらないのが、このエリアの恐ろしいところ。陸地には、世界で最も凶暴なワニ、ソルトウォーター・クロコダイルが生息しています。その上、陸上では世界最強の毒蛇ナイリクタイパンをはじめ、ブラウン・スネークやタイガー・スネークといった猛毒を持つヘビも多数生息。どいつもコイツも、日本じゃ毒蛇として恐れられるキングコブラなんて、目じゃないほどの猛毒のヘビ達です。これらが、洪水によって流出し、その辺を漂っているのですから、、既に毒蛇に咬まれて病院へ運ばれた人も!(参考リンク:猛毒ヘビランキング、トップ10

 ギラード首相も本日午前の会見で、できる限りの“antivenom=抗毒素血清”を用意したと発表。そうした危険に対する重要度の高さをうかがわせました。おまけに、こうした野生動物たちもこんな状況で相当飢えていると見られており、中でも肉食のクロコダイルが、洪水で流された被害者を餌として待ち構えている可能性があるという報告も出されたようです。ああ、なんて怖ろしいっ、、

 その上、時期が夏であるだけに、今後、水が引いても蚊などの寄生虫の大繁殖や汚水による疫病の発生なども懸念されています。

 こちらの動画では、3Dシュミレーションでブリスベン市内中心部のビル街が泥水に飲まれていく様子を再現しています。それはまるで映画「デイアフタートゥモロー 」を彷彿とさせるほど!ブリスベン中心部は避難勧告が出されており、現在でも停電や通信網のカットなど、様々な障害も出ています。

 被害が凄まじいイスプイッチという町では、水位が20.5mにも達すると予想され、急に水が押し寄せる様は、内陸から津波がやってきたようだったと語る住民も…。このままいくと数年後には、オーストラリアの海岸線が変わってしまうほどの海水面上昇も懸念されているばかりか、こうした陸地にもたらされた豪雨による川の氾濫が相次ぎ、水の怖さをあらためて実感させられます。

 それにしても、2006~2007年をピークに2009年頃まで続いた大旱魃の後は、今度はまったく反対の大洪水。地球規模の気候変動は間違いなく起こっていると思わざるをえません。。。とにかく被災地の一日も早い復興を願うばかりです。

※以下にQLD洪水情報の収集に役立つリンクを掲載しておきます。

ブリスベン・カウンシル(市役所) …洪水被害エリアの地図や交通機関の情報がまとまっています。
オーストラリア気象庁による現在の降雨、河川水位状況
ABC国営放送によるクイーンズランド州洪水状況マップ
クイーンズランド州の地元紙クーリエメール
クイーンズランド州政府による洪水災害募金の受付 …A$1よりオンラインでも受け付けています。

About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住18年。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。

クイーンズランド州の大洪水、ブリスベンも!被害は拡大中」への5件のフィードバック

  1. Toshie

    はじめてのコメントをお許し下さい。
    オーストラリアからの情報ありがとうございます。4月より15才の息子をブリスベンに留学にだす母親です。友人のお嬢さんは息子より1ターム早いスタートなので来週にはもう出発の予定です。
    ご指摘の通り、今回の洪水について日本ではあまり大きく報道されませんので、躍起になって情報を集めております。ツイッターでブリスベン在住の方をフォローし始めましたが、こんなときこそもっと英語ができたらと、自分の不勉強に反省することしきりです。

    小額ですが、被害が最小限になるよう願いを込めて掲載して頂いたリンクから募金も済ませました。これからも現地からの情報を発信していたければ大変助かります。どうぞよろしくお願いします。

  2. Miki Miki

    Toshieさん、コメントありがとうございます!
    それは、心配ですね。。
    なぜ日本ではほとんど報道されないのか、私も不思議でなりません。

    できる限り、現地の最新情報をお届けできるよう、ツイッター
    でもつぶやいていますので、是非フォローしてください。
    アカウントは、サイドバーにもありますが、@mikihirano です。

    • Toshie

      お返事ありがとうございます!ツイッター、有難くフォローさせていただきました。
      今からUstream見させていただきます!

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