「地球アゴラ」魅惑の地下ワールド 涙のクーバーペディ・ロケ裏話その2

煙突みたいなものが、そこらじゅうの地面からでているクーバーペディの町
標準

 そんなわけで、前回書いたように、観光客など絶対に来ないだろうという、地元の超ローカルなパブへ、アポなし突撃取材に訪れた我々ロケ班。

 とりあえず、撮影許可を得なければ!ということで、以前、一度取材に訪れたことがあるというI氏が、その時に知り合ったキッチンのスタッフが、まだ働いているかどうか、とりあえず尋ねてみることに。

 しかし、既に数年の年月が経過しているため、その彼女はもういないとのお返事。それでも、マネージャーという女性がでてきて、事情を話すと、

ローカルな地元パブで食事をする住民のみなさん

ローカルな地元パブで食事をする住民のみなさん


 「誰が応じてくれるかわかんないけど、本人にOKかどうか聞いてみて、いいっていえばどうぞ。中は撮っても構わないから」

 という嬉しいお言葉!それじゃあ、インタビューの対象となりそうな、今回の番組テーマ『地下住居』に住んでいる人を探そうと、その辺で飲んだくれているおじさん数名のグループに声をかけます。

 「ちょっとすみませーん!」と声をかけると、振り返ったおじさんたちの顔が、

キタ────∵・(゚∀゚)・∵────ッ!!!!

 って感じに紅潮!ん?んん?なんだなんだ???なんなのこの反応????

 気を取り直して、とりあえず、我々が一体ここで何をしているのか説明しようとすると、こちらが口を開く前に、

 「おぉ!あんたたちのこと、知ってるよ!日本のテレビ・クルーだろ?!〇〇(O氏)、△△(I氏)、そして、Miki…だっけ?」

 え?なんで私たちのこと、知ってるの??しかも名前まで???

オーストラリアのアウトバック(荒野)に沈む夕日は、いつみても美しい!

オーストラリアのアウトバック(荒野)に沈む夕日は、いつみても美しい!


 困惑する我々の表情を見て、ひとりのおじさんが、立て続けにこういいました。

 「Facebookにでてたのさ。日本から、この町のこと紹介するために来たんだろ?さて、俺たちが協力できることは何だい?」

 お前らのたくらみは、もうすっかりバレてるのだよ、フフフ。何でも俺に聞いてくれ。エッヘン!とばかりに、超協力的なおじさんたち。

写真を撮られた後、即座に町のコミュニテイFacebookアップされてた!

写真を撮られた後、即座に町のコミュニテイFacebookアップされてた!

 ん?Facebook・・・・・??
 あっ!あの昼間に観光案内所で撮られた写真だ!と、いまさら気づく私たち。ほんの数時間前のことなのに、もうFacebookにアップされ、しかも、町の人たちが大勢見ているなんて!こんな、荒野の砂漠地帯なのに… もう、ホントにビックリです。

 しかし、そのFacebookのおかげで、話はとってもスムーズ。声をかけて欲しくて、わざわざ寄ってくる人もいたりして(笑)。とにかく、みなさん、とても協力的で大変助かりました。

 そして、その夜、宿に戻って、そのFacebookを見てみると、そこには、こんなメッセージと共に、我々ロケ班3名の写真が、名前と共に載せられていました。

 “If you see 〇〇, △△ and Miki around town they are a Japanese film crew doing a documentary on Coober Pedy life with ××. Say hi and make them feel welcome!
(日本のフィルム・クルーの、〇〇、△△、そしてMikiが、クーバーペディのドキュメンタリーを撮りに町を訪れています。もし見かけたら、ハーイと挨拶をして、歓迎してあげて下さいね)”

 注)〇〇と△△は、それぞれ、O氏、I氏のファースト・ネームです。

 なんと嬉しいじゃありませんか!!観光案内所の彼女の機転のおかげで、この後の取材・撮影も、とてもフレンドリーかつ協力的な住民のみなさんばかりで、大変スムーズにロケが進み、楽しく過ごすことができました。ご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

乾燥してひび割れた大地でも、たくましく生きる植物に感動!

乾燥してひび割れた大地でも、たくましく生きる植物に感動!


 そして、ロケ2日目に入ると、到着した時は「これは、住めね~」と、ぼやいていたO氏にも、「やっぱり、“住めば都”かもなぁ。ちょっと住んでみてもいいかもしれない」と、心境の変化が表れ始めていました(笑)。

 最終日。番組でお見せした『おっきなオパール原石』を貰ったB&Bのケンさんに、オパールを掘った穴とか、マシーンを使ってガシガシオパールを掘っているところを見たいのだけど…というと、連れてて行ってくれるというので、ついていくことに。町の入口にほど近いところに残された、昔の手掘りの穴を撮影した後に、マシーンのある場所へ移動。ケンさん曰く、「車で5分くらい」ということだけど、道なき道のようなところを恐らく6~7km は走って、ようやく到着。

町の周辺は、こんな風にオパールを掘った穴だらけ!

町の周辺は、こんな風にオパールを掘った穴だらけ!


 レンタカーのため、慎重な運転を強いられているこちらに比べ、自分の車でガンガン飛ばすケンさん。こちらは、見失わないようについていくのが精いっぱいです。ガタガタの砂利、砂地のところを走るため、車の中で体がぴょんぴょん跳ねたりして、到着した頃には、ヘロヘロ……

 そうこうしているうちに、刻々と出発時間が迫ってきます。時刻は、正午を回り、なんだかお腹の時計も鳴りだして・・・

 結局、ランチを食べる時間もなく、撮影終了後に、そのまま空港へ。ここで、普通なら、空港で何かさくっと食べれば…とか思うところですが、到着時に見た通り、掘っ立て小屋をちょっとアップグレードしたくらいの小さな空港ですから、カフェなんて洒落たものはございません! (`・ω・´)キッパリ

 空港でレンタカーを返し、チェックインを済ませた後、それぞれが持っていたお菓子を分け合って食べ、持っていた水を飲んだだけで、搭乗となりました。。(涙)

こんな感じの小さなプロペラ機しか飛んでいない…けど、これ、サーブ SAAB 340機!

こんな感じの小さなプロペラ機しか飛んでいない…けど、これ、サーブ SAAB 340機!


 そして、来た時と同じように、ビデオを回しながら、砂漠のど真ん中にポツンとあるクーバーペディの町を上空から眺めつつ、あともう一日あったら…と、名残惜しさいっぱいで、帰宅の途へと着いたのでした。

 ここで、さらなる裏話をすると、実は、番組内でお見せした『おっきな(くず)オパールの原石』は、じゃんけんで負けて、私が引き取ったのでした。だって、みんな「重いからいらない!」っていうんだもん。。(´・ω・`)

 あと、このロケの3日間、ずっと同じ服装しなくちゃいけなかったのが辛かった。。VTRを編集する際に、前後入れ替える可能性があるからってことなんだけど、たしかに服装変わっちゃってるとおかしいもんね。

 その連絡があったのが出掛け際だったため、急遽、汚れても目立たないデニムの服と迷彩柄のパンツをバッグに詰め込んで、不要になった着替えを抜いたら、機内持ち込みできる小さなバッグでもスッカスカ。クーバーペディのような砂漠地帯だと、埃っぽいので、車乗り降りするだけで赤茶けた土が舞って服に着くから、あれで正解だった。さらに、あの服は、後ろからマイクの発信機とコードを隠せて大正解!でした。

番組内で自慢してた大きな(くず)オパールの原石

番組内で自慢してた大きな(くず)オパールの原石


 その他にも、番組のリハーサルでも笑える出来事や直前のドタバタハプニングがあり、面白満載の「地球アゴラ・魅惑の地下ワールド」編でございました。このエピソードも、後ほどご紹介できたらと思っています。また、今回のロケで泊めてもらったケンさんの地下B&Bや食事をした地下レストランなど、クーバーペディの観光情報も 『オーストラリアNOW! トラベル』などでご紹介する予定ですので、お楽しみに~♪ ああ、また行きたい!!


About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住18年。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。

「地球アゴラ」魅惑の地下ワールド 涙のクーバーペディ・ロケ裏話その1

「地球アゴラ」魅惑の地下ワールド 涙のクーバーペディ・ロケ裏話
標準

 …というわけで、昨日、無事放送された「地球アゴラ」魅惑の地下ワールド編。ご視聴いただいたみなさま、感想をお聞かせいただいたみなさま、ありがとうございました!

 今回、この番組のために、オーストラリア中央部の砂漠地帯にある町・クーバーペディへ、遠路遥々(?)ロケに行ってきたわけですが、これまた、結構いろいろとハプミング満載の楽しい…いや、笑えるロケでございました(笑)。

 ロケ班3名は、全員、豪在住者。そんな中、私にとっては2回目、ドライバー兼その他もろもろを担当してくださった豪州滞在歴最長のI氏は4回目のクーバーペディだったのですが、カメラマン兼ディレクター兼コーディネーターのO氏にとっては、はじめての地。今回は空路でこの町へ入ったわけですが、アデレードを飛び立って、一時間もしないうちに、な~んにもない荒野の砂漠地帯がどどどーーーんと、どこまでもどこまでも広がるのみで、上空からビデオを回しながら、みんなそれぞれ、いろんなことを思ってたわけです。

アデレードを飛び立つと、ほどなくしてこんな荒野が果てしなく続く

アデレードを飛び立つと、ほどなくしてこんな荒野が果てしなく続く


 離陸から約2時間後、小さな滑走路が一本と小さな小さな(バスの待合室みたいな)ターミナルがあるだけのクーバーペディ空港に到着。真っ青な空と、な~んにもない赤茶けた大地が、私たちを温かく(?)迎えてくれました。

プレハブ小屋に気を持ったくらいの、バスの待合所並みに小さなクーバーペディ空港

プレハブ小屋に気を持ったくらいの、バスの待合所並みに小さなクーバーペディ空港


 空港で、ロケの3日間お世話になるレンタカーのランドクルーザーを借り出し、まずは、空港到着シーンの撮影。(…といっても、このシーンはカットされましたが!)で、それから、町へ向けて、車を発進。そしたら、O氏が開口一番、

 「自分はどこでも、“住めば都!”と思うほうなんだけど、久々に、これは住めね~っていう町に来てしまいましたね、、(苦笑)」

 とポツリ。うん、確かに、隣町まで何百キロもあるような、こんな荒野のど真ん中にポツンとある町に、好んで住みたい人は稀です(笑)。

後にこのロケの鍵を握ることとなる、クーバーペディの町の地域コミュニティセンター兼観光案内所

後にこのロケの鍵を握ることとなる、クーバーペディの町の地域コミュニティセンター兼観光案内所


 なんだかんだいいつつも、町の入口に到着し、ここで再び、撮影。それから、ランチを食べ、今回のロケ先をいろいろ教えてもらったという町の地域コミュニティセンター兼観光案内所へ、挨拶に立ち寄りました。ここで、コーディネーションを務めたO氏がコンタクトしていた女性が出てきて、

 「クーバーペディへようこそ!せっかく来てくれたんだから、みなさんの写真を撮って、Facebookにアップしたいの。写真撮らせてもらっていい?」

 と、彼女の携帯カメラで、今回のロケ班3名の写真をパチリ。この時の私たちは、これが後でとんだ結果を生むことなぞ、露知らず…

 クーバーペディ・ロケの日程は、2泊3日で、しかも、お昼過ぎの現地入り、翌々日の昼過ぎには、帰りの飛行機に乗らねばならぬという短いスケジュールだったため、まずは、天気もよいうちに、要となる町の概要や砂漠っぽい様子を撮影しておこうということになり、遠くから町を望めるポイントへ。もちろん、そこに何かがあるわけではなく、ただただひたすらに、舗装されてないダート・ロードが1本続いているだけの荒野です。

ただただ砂利の1本道が続くだけの荒野の炎天下で、撮影に没頭するO氏

ただただ砂利の1本道が続くだけの荒野の炎天下で、撮影に没頭するO氏


 O氏がカメラを回している間、私とI氏は暇なので、車を降りて、春間近となり、ちょうど咲き始めたワイルドフラワーの近くへ行って、写真を撮ったりしてたわけです。私は、「ああ、こんなひび割れて乾燥したように見える大地でも植物は生きられるのだなぁ…」とか思いながら、知らないうちにその場所からどんどん離れていっていたようで、気が付いた時には、I氏の姿が見えなくなっていました。

春の訪れを感じるワイルドフラワーが咲き始めていて綺麗だったので、ついふらふらと遠くまで…

春の訪れを感じるワイルドフラワーが咲き始めていて綺麗だったので、ついふらふらと遠くまで…


 ふと、我に返って、振り返って見たら、数百メートルほど離れた車の運転席にI氏の姿が!そして、撮影し終わったO氏も乗り込むところじゃないですか!そして、O氏がカメラを入れきったところで、ランドクルーザーはブーンと発車…

え?!?!マジですか???!!!!

 そんなーーーー!!こんな砂漠の荒野に置いて行かれたら、死にますって!絶対っっ!!と、私、もう涙目、、、、(T ^ T)

 それでも、泣いちゃいられない。涙を振り切って(嘘)、車を追いかけて、走る、走るーーーー!!!

 もちろん、ちゃんと止まってくれて、無事、車に乗ることができましたけど、冗談キツイってば!(´;ω;`)

 そんなこんなで、ここからも町の撮影が続き、これから2泊お世話になるB&Bへ向かって荷物を置いてから、地下住居に住んでいる住民にインタビューすべく、オパール採掘工夫が集うという町のパブへ向かいました。

地元の人たちが集う、超ローカルなパブへ潜入!

地元の人たちが集う、超ローカルなパブへ潜入!


 実は、このパブへの取材は、アポなし。インタビューできるかどうかもわからないけど、とりえあずいってミヨ!といった感じの、とってもオージー的な行き当たりばったり取材だったのです。しかし、ここで、昼間撮られた写真が思わぬことに・・・
と、ここで長くなってきたので、続きはまた明日! >>続き公開しました!

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自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住18年。詳細なプロフィールはこちら。
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