シドニーで起きたカフェ人質事件の顛末…

シドニーで起きたカフェ人質事件の犠牲者への献花であふれるマーティンプレイス
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 シドニーの中心部で、とんでもない事件が起こってしまった… 観光スポットでもあるマーティンプレイスにある「リンツ・チョコレート・カフェ」に、銃を持った男が従業員と客を人質に立てこもり、治安部隊(武装警察)が突入、犯人を含む3名が死亡するという痛ましい事件だ。

 カフェのマネージャーと客として店内にいた女性弁護士の2名が、犠牲になってしまった… この2名の犠牲者が、犯人によって撃たれて殺されたのか、治安部隊突入による銃撃戦で流れ弾に当たって死亡したのか、原因はわかっていない。

 事件の現場となってしまった「リンツ・チョコレート・カフェ」は、チョコレート会社がやっているカフェで、チョコレートのメニューが豊富なため、女性にはとくに人気の高いカフェだ。だから、どちらかといえば、いつも女性客が多い。男性は女性と共に来店した人か従業員くらいで、店内は広く、犯人が人質をとって立てこもるには条件が揃ってたかもしれない。

 実は、私も事件が起こるわずか10日ほど前に、この界隈を取材でウロウロしていた。というか、まさにこの「リンツ・チョコレート・カフェ」をこれから公開予定のウェブ・コンテンツで紹介するため、訪れていた。長い時間その場所に留まってはいないが、自分が巻き込まれる可能性がまったくなかったわけではないと思うと、背筋が寒くなる。

 とはいえ、事件があった当日は、シドニーを離れてメルボルンにいたため、たまたま見ていたTwitterに流れてきた豪ABCニュースの『速報』で、事件を知ったのだった。すぐにその豪ABCのツイートをリツイートまたは、日本語で説明を入れてツイートしようかと思ったが、たいしたことなく事件が解決してくれれば、とくに大事(おおごと)にすることもないという思いがよぎり、拡散するのをためらった。この時、頭の中をよぎったのは、事件によってシドニーのイメージが悪くなるかもしれない…というものだった。

 しかし、事件の経過と共に、そんな甘いことをいっている場合ではないとわかり、最初の速報から約1時間後に流れてきた以下のツイートをリツイートした。

 その日は移動していたため、その後もiPhoneを片手に、事件の経過を固唾をのみながら見守っていた。

 事件は、発生から約16時間後に、治安部隊突入。人質となっていた一般市民2名が死亡、半数近くが負傷、犯人死亡という悲惨な結末で幕を閉じた。犯人のイスラム国との繋がりなどが指摘されているが、シドニーでは以前にも、南部クロヌラで現地の白人系と中東系イスラム教徒らの武力衝突があり、民族暴動まで発展したことがあった。そうした意味では、様々な国からの移民で成り立つ国家の危うい部分は常にあるといえるかもしれない。普段から小さな衝突や差別的な事件がまったくないわけではないが、オーストラリアは全般的に概ね治安はよく、最大都市のシドニーでさえ、このように大きな事件はかなり少ない。

 そんな中で起こった痛ましい事件。いつもは平穏なオーストラリアにおいて、師走に起きたこの事件が、「2014年オーストラリアの14大ニュース The top 14 stories of 2014」のトップとなったのも頷ける。犠牲となってしまったお二方に、心から哀悼の意を捧げます。

※そんなわけで、記事内で紹介する予定だった「リンツ・チョコレート・カフェ」の部分はカット、別の物件に差し替えとなりました…。事件の経緯は、日本でもかなり報道されていたようなので、各メディアで確認してみてください。

About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住18年。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。

明日発売の週刊誌「FRIDAY」、マレーシア航空機撃墜特集に取材協力

FRIDAY (フライデー) 2014年 8/8号
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 明日、7月25日(金)発売の週刊誌『FRIDAY(フライデー) 2014年 8/8号』のマレーシア航空機撃墜特集(本誌のタイトルはこの通りではありません)で、オーストラリアにおける報道に関する部分の取材協力をさせていただきました。

 この事件で、多数の犠牲者がでてしまったオーストラリア。

 確認された最新の情報によると、オーストラリア人およびオーストラリア在住(永住者含む)の犠牲者は37名。最多となってしまったのが、2日後に開催が決まっていたエイズ学会の開催地メルボルンが州都のビクトリア州で、幼い子供を含む、17名が命を落としました。オーストラリア国内各地では、本日も追悼ミサが行われるなど、かけがえのない家族や親戚、友を一度に失ってしまたことで、深い悲しみに包まれています。

 フライデー マレーシア航空機撃墜特集に取材協力 この特集記事への原稿執筆にあたり、こちらでの報道を追いながら、犠牲者の方々の足跡やご家族についてを知ることとなり、これまでに感じたことのない悲しみに襲われました。

 そして、原稿を書きながら、涙があふれてきてとまりませんでした。ヨーロッパ旅行を楽しまれてきた様子やお人柄を知るにつけ、どうしてこの人が???と、ただただ茫然と、するばかりでした。

 この取材協力依頼は、本当に突然だったため(編集部のほうでも突然起こった大参事で、急遽、内容を変更したと思いますので仕方ないのですが)、丸一日もない時間で、これまでこちらで報道されたものにできる限り多く目を通す、という作業に追われ、そして、数時間で原稿書き…入稿した時にはヘトヘト。。

 ですが、犠牲者の方々の追悼の意を込め、なんとかいいものにしたいと、寝る間も惜しんで記事をまとめました。編集部のほうでどのように編集されるかは、私にもわかりませんが、もし機会がありましたら、お手に取ってご覧いただければ幸いです。

 この事件で犠牲となったすべての方々へ  追悼の意を捧げます―

 最後に、犠牲者のひとり、シドニー郊外の若い牧師さんが、ご自身のFacebookに投稿していたという、メッセージをご紹介します。

 ”Be yourself, no matter what other people think, God made you the way you are for a reason.(他人がどう思おうと、貴方は貴方でいなさい。神は、貴方という存在を意味があって創ったのです)”

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