中国・四川大地震は人災だ!…と思う。

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四川省の地震で大きな被害が出ているという。死者は5万人にものぼるとか…。なぜ、これほどまでに被害が拡大してしまったのか?
という問いの答えは簡単…だと、私は声を大にして言いたい!というのも、被害者のほとんどは建物崩壊によるもの。そうなるのは当然だと、中国の建設現場を見た人は思うだろう。
私も西安で建設途中の約10階建ての建物を見たけれど、あれでは地震がおきたら大変なことになるだろうな、、と思ったのでした。だって、鉄骨等が、ほとんどまったくといっていいほど入っていないものだったのだから。
それを見ながら、中国には「建築基準法」のようなものはないのだろうか?と。で、やっぱり起こってしまった…。あれほどまでに被害がでたのは、やはり建築法の問題でしょうと思うのです。ということは、ある意味『人災』といえるのではないでしょうか?
オーストラリアでは、各管轄市等によって多少異なりますが、かなり煩い建築基準法があり、ほんの数メートルひさしを伸ばすだけでも、単に設計図を提出するだけではだめで、ジオテクニカル・エンジニアレポート(地質調査レポート)やファイヤー・レポート(火災対策レポート)などの提出が求められます。
…なので、我が家の改築はなかなか進まないってわけのですが…(泣)
そんなとこぐらいに、こんなものが必要なのか?と思われるような数々のレポートが本当に役立つかどうかわからないけれど、中国のような建築を見ると「やらないよりは、やったほうがマシ」なんだろうなと思わざるをえません。(とはいえ、レポート提出にはお金だってかかるし、いちいち何度も何度も提出させらるほうにとってみりゃ、ホントいい迷惑なんですがね…)
そして、毎日のように流れるの四川地震のニュースを見ながら、以前クアラルンプール在住の日本人の人がボヤいていたことを思い出したのでした。
「クアラルンプールのビルのほとんどは、震度3以上の地震に絶えられない。震度4がきたら半数以上が崩壊すると言われている」と。
うーん、、もしかしてアジアには、中国の二の舞になる可能性が高い国が結構たくさんあるのかもしれませんね…。

About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。

中国・四川大地震は人災だ!…と思う。」への7件のフィードバック

  1. まるこの父ヒロシ

    ODNでトラブルがあったのか、何日間か、コメントが付けられませんでした。Mac, Windows,2台とも書き込みができなかったので、こちらのパソコンの問題ではないと思います。
    ———
    こんにちは。昨日、NHKの取材班が、直接、被害者を取材したニュースを見ました。番組は、クローズアップ現代—だったと思います。崩壊した学校の下敷きになった子供たちの親たちへの取材です。
    彼らの一人は、以前、学校の建物の検査を役人が行ったときに記入した書類を、今でも、持っています。それを、NHKのカメラが映しました。それには、コンクリートに隙間が開いているから危険などと、書いてありました。耐震性が足りないことは、以前から、お役人も知っていたわけですね。
    また、もう一人の親は、「柱に鉄筋が入っていない」と言っていました。
    問題なのは、警察による弾圧です。親の一人が言っていたのですが、「私たちへの、警察による取調べが始まった」のだそうです。また、外国人ジャーナリストと話さないよう指示が出ているそうです。
    このままでは、手抜き工事を告発した人たちが、逮捕、弾圧されないか? と心配です。
    地震から、時間がたつにつれ、外国人ジャーナリスト、ボランティアが、現地へ入りにくくなるでしょう。特に、四川省のチベット人への接触は、難しくなるでしょう。
    国連の常任理事国のひとつが中国なので、国連も身動きが取れません。アメリカ、ヨーロッパなどが、中国に強く抗議してくれると良いのですが。福田首相は、何もしないでしょうから。

  2. まるこの父ヒロシ

    何日も前に書いた文章を、やっと今日書き込めたので、
    >昨日、NHKの取材班が
    というのは、何日も前の話です。

  3. ZUZU

    ナゼに今頃5/31の記事が?、と思いましたよ。^^;)
    すでにご存知とは思いますが、
    被災地の臥龍も都江堰も成都も
    私がこの1月に行ったばかりのところです。
    臥龍のホテル(この1軒しかないはず)は
    倒壊したらしく、本当にゾッとしたものです。
    で、私も平野さんと全く同じように思っていました。
    現地の建物を見て、「こんな建て方をしている
    くらいだから、地震はない所なんだろうな」と
    勝手に思っていたくらいです。
    それにしても。日本以外の国の人々で
    「自分の国は地震がない!」
    とキッパリ言い切る人が多いのはナゼなんでしょう?
    ま、本当にそうなのかもしれませんけど。
    成都でもそう言う人がいましたし、
    オーストラリアでも言われた覚えが・・

  4. Miki

    >まるこの父ヒロシさん
    コメント、つけられませんでしたよね?
    私もできませんでした…。
    そう、投稿することもできず……。(ログインできなかったんです。なぜ??)
    > 柱に鉄筋が入っていない
    そうそう、そうなんです!
    私がみたビルなんて10階建てくらいだったんですが、つくりかけなのに鉄筋なんてまったく見当たりませんでした。
    「国連の常任理事国のひとつが中国」というのも、考え直さなくてはなりませんね。
    > ZUZU さん
    > 「自分の国は地震がない!」
    とキッパリ言い切る人が多いのはナゼなんでしょう?
    うーん、、中国なんかはちょっとした地震は結構あるんでしょうけど、きっと感じないんですよ(苦笑)。
    でも、イギリスには約7年近くいましたけど有感地震は一度もありませんでしたし、ここオーストラリアでも過去10年間一度もないですね。
    計測上はないわけじゃないみたいなんですけど。
     

  5. Miki

    ペトロナスツインタワーといえば、やはりクアラルンプールのシンボル的存在ですよね。
    地震がおきたら…、、
    想像するだけで怖いです…(^^;

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