シドニー、小規模ローカル発電でオフィスへ電力と冷暖房を供給

オーストラリア随一の都会・シドニー
標準

 2030年までに炭素(二酸化炭素)排出量を70%削減する、という大胆な目標を打ち出したオーストラリア政府。目標実現に向けて、各自治体も動き始めた。

 国内随一のビジネス街であるシドニー市は、コジェント・エナジー社と提携し、低炭素の小規模ローカル発電で、各オフィス・ビルに電気、冷房、暖房の3つを提供する「コジェネレーション・システム」による『トリジェネレーション』を稼働させる。

 シドニー市は「地球上のたった2%程度の都市部に、50%以上の人口が集中している。この都市部で3分の2のエネルギーが使われ、約70%の二酸化炭素が排出させる。シドニーのような都市で率先して二酸化炭素排出を削減することが必要だ。」と言う。

コジェネレーション・システムとは?

 コジェネレーション・システムとは、電気と熱を同時に供給するシステムのことで、シドニー市では天然ガスを燃料とする発電システムを導入し、発電と共に出る熱を冷暖房にも利用。これを大規模発電所からの送電に頼るのではなく、ローカルサイドで行うことで、発電所からの送電費用をゼロにし、電気料金自体を約半額に抑えることができるという。(参照

 シドニー市の場合では、このシステムを導入することにより、従来の火力発電所と比べ、2倍以上の効率で、40~60%の二酸化炭素排出削減が実現可能と試算している。実は、既に1つのビルディングのみに供給するシステムを試験稼働させており、今後はこれをネットワーク化し、拡張していくのだそうだ。

 今回、シドニー市が最初にこのシステムを導入するのは、CBD(Central Business Districtの略)と呼ばれる市内中心部のビジネス街の4エリア。2030年までには、太陽光発電や風力、廃棄物によるバイオマスなどの再生可能エネルギーも含め、市内70%の電力の自給自足を目指す考え。

 #ちなみに、3 重を意味するTri(トリ)は、電気、冷房、暖房の3つを意味し、排出された二酸化炭素をも利用するという、トリジェネレーション・システムを意味するわけではないらしい…(^_^;

【参考資料】

About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住18年。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。