世界一趣味の悪いトイレ

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先日の取材の際に撮った写真を整理していて、すごいものを撮っていたことを思い出しました。
それは、ダーウィンのカフェ・バー&レストランのトイレ。
ちょっと変わったトイレに遭遇すると、ついついパチリとカメラに収めてくる習性があるのですが、これはあまりに強烈なインパクトだったので、最初はカメラを取り出すことさえ忘れてしまったほど。
トイレを出てから「おっと写真、写真」と再び戻って撮ったのでした。
これは今まで見たトイレの中でも強烈です!
おそらく世界で最も趣味の悪いトイレのひとつに数えられるでしょう。
では、そのトイレをご覧ください↓

toilet

便座には蜘蛛とクギ、鉄線が埋め込まれ、ふと天井を見上げるとそこには同じくタランチュラのようなでっかい毒蜘蛛やら、でっかいムカデやらの標本が…(- -;;
これは女子トイレですが、なんと男子トイレのほうは、さらに強烈!
なんと小便器がガラスになっていて、普通に人が通っている廊下(?)に向かって“する”のだそうです。そう、内側からは丸見えのスケスケってこと。(この仕組み、外から=廊下側みると中は見えないようになっています)
この趣味の悪いトイレ、実は地元では有名だそうで、以前、どっきりカメラのようなテレビ番組でやっていたとか。
それにしても悪趣味…です。。

About Me
Miki Hirano平野 美紀 
自然に魅せられ、6年半暮らしたロンドンからオーストラリアへ移住。トラベル・ジャーナリストとして各種メディアへの執筆、ラジオ/テレビ出演などで情報発信しながら、メディア・コーディネーターや旅行情報サイトの運営も。目下の関心事は野生動物とエコ。シドニー在住20年以上。詳細なプロフィールはこちら。
執筆依頼、取材代行、メディア・コーディネート等、承ります。お気軽にお問い合わせください。

ジェットスターの悪夢…アゲイン!

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「家に帰してくれ~!」
そんな私のささやかな願いも叶うことなく、、、6月30日にはこのブログの新しいエントリをアップする予定だったのに、できませなんだ…(涙)。
6月中旬から12日間の予定で取材に出掛けていたアジア。天候はイマイチでも最終日まで、つつがなく予定スケジュールをこなしておりました。
そしていよいよシドニーへと帰国するその日。深夜発の帰国便までかなりの時間があったため、これまでの仕事疲れを払拭すべく、プーケットのとあるスパで4時間もの豪勢な(?)マッサージとフェイシャルを受けていた私。
スパの後は、ゆっくりとタイ料理のフルコースでディナー。ちょっとばかり湿気を帯びてはいるものの涼やかな風に吹かれながらトム・ヤン・クンを口に運び、「ああ、これで熱気ムンムンのアジアともお別れなのね…。明日からはシドニーの寒い冬風かぁ」などと、少々感傷的になってみたり…(←バカ?)。
仕事もとりあえず順調にこなし、最後はスパで優雅な時間を過ごした後、美味しいディナーで締めくくる。なんとも完璧じゃあありませんか!
「うーん、完璧♪」
一人悦に入っていた私の充実感は、このたった1時間後にもろくも崩れ去ったのでありました…。
ディナーを終え、レンタカーを運転してプーケット空港へ。目指すチェックイン・カウンターは『 Jetstar 』。そう、ほんの2ヶ月前、いまだかつて体験したことのない悪夢のような乗り継ぎと運行スケジュールの遅延に苦しめられた(?)あのジェットスターです。
オレンジ色がやけに眩しく光る『 Jetstar JQ28 』の看板前には、出発時刻3時間前だというのに長蛇の列。ちょっと早いとは思いながらも、やることもないので仕方なくその列に加わりましたよ。(プーケット空港は、見るところもないし、夕食は食べてきちゃったしね)
並び始めて約30分くらい経ったところで、ジェットスターの委託職員が何か言いながら回ってくるではありませんか。よーく聞いてみると…
本日のシドニー行きの便は、遅れが生じておりまして……」
また始まったよ…(- -;。ジェットスターだもん、ねー。遅れなんて日常茶飯事。な~んて軽く考えていた私がバカでした。
「システム・トラブルにより遅れておりますシドニー便の新しい出発時刻は、5時……」
ん?今、なんと??
たしかシドニー便の予定出発時刻は午後10時20分のはず。慌ててプリントアウトしたスケジュールを引っ張り出し、再確認をする。そこには、間違いなく『 22 20 hr / 10:20pm Phuket Airport 』の文字がありました。ということは、6時間半近くも遅れるってこと??
いや、待てよ。今たしか、pm って聞こえなかった?? 耳を澄ませて、もう一度よく聞いてみると…
「 シドニー便の新しい出発時刻は、5 pm……」
ピー エム ?!?! 
明日の午後5時ってこと?? ほぼ一日遅れではないの!(怒)
そりゃ遅延じゃなくて、ほとんどキャンセルでしょう。
ジェットスター委託職員のタイ人はこう続ける。
「でも皆さん、ご心配なく。この上のレストランで夕食をとってもらった後、我々が皆様をホテルまでお連れします。もちろん、明日の朝食とランチもつけますよ」
胸を張って(?)言うタイ人スタッフ。そんなの、胸を晴れることじゃないでしょうって。
シドニーからの乗り継ぎがある人は、パニックになって必死で電話をかけまくっている。半分泣き出しそうなオージー女性、このパニック状態を記録しようとカメラのシャッターを切る人、「ま、一日無料でタイ滞在ができるってことで」とやけに諦めのいいオージー・サーファー等など、皆うんざりした顔をしながらも、この状況の打開策はこのジェットスターの指示従う他ない。
ふと携帯電話を見ると、メッセージありの表示が光っていました。タイ現地時間午後3時付けで、ジェットスター本社からのメッセージが受信記録に残っていたのです。そう私が、スパで優雅なひととき(?)を過ごしていた時あの時間。すでにこの日のシドニー便の驚異的な約20時間遅延は決定していたのでした…。(結局、出発できたのは翌日の午後6時だった)
かくして私達JQ28便の乗客は、意図せぬままにプーケット・タウンのホテルへと連行され(?)、そのまま翌日まで意味のない時間をダラダラと過ごす羽目になったというわけです。
#本来なら6月中にはシドニーに帰っているはずだったのに、月をまたいで7月になってしまったのでした…。

phukethotel
真夜中に予期せぬ大混雑となったプーケット・タウンのホテル・ロビー

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決死の7.5キロ

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クイーンズランドでの取材で、人生最大のピンチ!が…。それは、ケアンズ郊外のキュランダでのこと。観光アトラクションとして人気のスカイレールを取材することになった私は、現地から送られてきた日程を見て、なんだか嫌~な予感がした。
スカイレールは、全長7.5キロメートル、レールを支える鉄柱は、最高40.5メートル。その高さはなんと、高層ビル12階程度にも及ぶというゴンドラ状のロープウェイ。
普通のロープウェイでも足がすくんでしまうなかりでなく、2階程度でも後ずさり、東京タワーの展望台は一番端まで行けず、自分の家のデッキから下を見ることもできないほど、極度な高所恐怖症の私…(泣)。吊橋はなんて、ハイハイ状態でなければ渡れませんって!(←エラそうに言うことぁないですが)
そんな高所恐怖症の私にスカイレールを取材しろと言うだけでも、かなりの拷問に近い状態なわけだが、送られてきたスケジュール表のスカイレール取材の項には、気になる一文が…。
The Marketing Cage has been arranged for you …….
マーケティング・ケージ?ケージ??カゴって何???
カゴという言葉に妙な嫌悪感を感じながらも、ついにその日がやってきた!
 「さぁ、これに乗っていただきます!」
元気よく、スカイレールの担当者に案内され、向かった先にあったものは――
まさに巨大なカゴ
囲いがなくオープン状態になった業務用のカゴだったのだ。落ちないようにバーはつけられているものの、周りはまったくのオープン!

skyrail
左が今回乗せられたケージ、右が通常の客が乗るゴンドラ

えぇっー、マジですか!?私にこれに乗れと??
 「万が一のことに備えて、セーフティー・ハーネス=命綱をつけてください」
そ、そんな万が一のこと…なんて…(泣)。こうなりゃ、もう一旦死んだ気で乗るっきゃない!と、変なところで大和魂(?)を発揮した私。
しかし、その日は一応晴れてはいるものの、生憎ときおり強風が吹く天候…。
その度に、カゴは地上数十メートルでゆ~らゆら。
ま、マジで怖いっ!(涙)
バーを握った両手は硬直。手のひらには、じわじわと汗が…。これぞ、手に汗握るサスペンス!あまりに硬直した私を見て、担当者が「大丈夫?」と気遣ってくれるも、強張った作り笑顔しかできない…(; ;)。
人が高いところで何かしているのを見るだけでもゾ~っとしてしまう性質(タチ)なので、オットが写真を撮るために乗り出そうとするだけでも気絶寸前。「やめて!」を連発する私に、「いちいちうるさくて、よく撮れなかった(怒)」と機嫌を損ねられてしまった。
途中の駅で私達を見かけた日本人の若い女性から、「いいな~、私も乗りたい!」なんて声が。あの時の心境はといえば、「いますぐにでも代わってくれよ」状態(笑)。1時間半程度が、10時間くらいにも感じられた、まさに決死の7.5キロだったのでありました…(^^;

skyrail2
木の上にケージの影が!バーから腕がチラとはみ出しているのが怖い…。
右は高さ30m以上にも及ぶ木を下から見たところ。
あ、当然のことながら私は写真は一切撮っていません。ってか、撮れませんでした…(^^;
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恐怖の暗闇トイレ -完結編-

西オーストラリアの荒野を行く!
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な~んにもないアウトバックの国立公園の真っ暗なキャンプ場のトイレに足を踏み入れ、便器のあるほうへと1歩踏み出した――
と、前回ここまで終わったところ。

(もっと早く続きをと思っていたのだけど、なんだかんだと立て込んでいてなかなか書けず…でした…。期待していた方がいらっしゃったら、ゴメンナサイ!)
–ここから前回の続きです–

真っ暗なトイレの中を小さな懐中電灯の明かりだけを頼りに一歩ずつ、確認しながら前へ進む。

あれれ?なんだか足がチクチクするような??
ひえぇ~~、い、痛いっっーー!!

自分の足に異変を感じ、懐中電灯で足元を照らしてみると…
そこに見えたものは、真っ黒な塊!い、いや、よく見ると小さな黒い粒の集まりだ!
なんじゃこりゃ~ぁぁぁーー!

チクチクと痛くてたまらない自分の脛に明りを向けると、3mm程度の小さな黒アリが数十匹食らいついていた。

暗さに慣れてきた目でよく見てみれば、自分の足元に何万匹、いや何十万匹とも思える大量のアリが群がっているではないか!!

ソイツらが一斉に私を目指して足元から這い上がっていたのだ。こんな辺鄙なアウトバックで、「こりゃあ久しぶりにでっかい獲物だ」とでも言っているかのように…。

その様は、まるで映画Mummy(日本名タイトル:ハムナプトラ 失われた砂漠の都)のスカラベ(ふんころがし)の大群に襲われるシーンそのもの。

映画の中では、体一面に食らい付いた大量のスカラベが人間を食いつくし、後に残るのはミイラ…という設定だったっけ…(- -;。うわっ、、(絶句)

思わず便器の上へと逃げる。
が、どこでも自由自在に移動できるアリだから、当然どこまでも追いかけてくる。黒い帯がトイレの中を川の流れように移動するのが見える。

だ、誰か助けて~!…と、叫ぼうにも叫べるはずもない。
トイレの外は、不気味なほど静かで穏やかな時が流れる国立公園のキャンプ場。
まさか、トイレの中でアリの大群に襲われて悪戦苦闘している日本人がいることなど、誰も想像もしていないだろう。

西オーストラリア内陸のこの辺りは、太古の昔には海だったらしい…

西オーストラリア内陸のこの辺りは、太古の昔には海だったらしい…

こうなったら自己防衛に出るしかない!自分の足に食らい付くアリを叩き殺すのだ。

真っ暗なトイレの便器の上で、できる限りアリに這い上がられないように飛び跳ねながら、足のそこかしこを当てもなく叩きまくる。トイレの中には、自分の足を叩くペチペチという音と、便器の上でバタバタと飛び跳ねる音だけが虚しく響く…。

とにかく暗くてよく見えないから、どこでもいいから叩いてアリを払い落とし、相手がひるんだ隙にトレイから脱出!成功!!
こうして、暗闇トイレの恐怖からようやく開放されたのだった。

-END-

しかし、思い出したくもないけれど、客観的に見てみるとかなり笑える光景だったろうなぁと思う。なんせ、便器の上でぴょんぴょん飛び跳ねながら、自分の足をむやみやたらと叩きまくる女、ですから(爆)。そりゃ相当笑えますな。あぁ、もう二度とカンベンして欲しいです…(^^;

そういや、前にもアリにヤラれていたのだった…(- -;
もう、アリ大嫌いっ!

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恐怖の暗闇トイレ -前編-

西オーストラリアの荒野を行く!
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取材から戻ったら知らないうちにシドニーは夏時間になっていた…。

海外へ行ってきたわけではないのに時差があり、さらにシドニーのあるニューサウスウェールズ州のようにデーライト・セービング(夏時間、冬時間の切り替え)制度を導入している州としていない州があるため、国内でありながら西と東を行ったり来たりすると、時間的な混乱が生じてしまう。

行ってきたのは、お隣はアフリカ!という西オーストラリア州。

アフリカ大陸からの熱い風と、ここオーストラリア大陸の中心で温められた砂漠の熱風が吹き荒れる(?)灼熱の土地だ。

西オーストラリア州に降り注ぐ太陽は、東側のシドニーなんかとは比べ物にならないほどジリジリと暑い。
「ああ、太陽に焼かれている…。焦げてる…」とマジで思うほど、暑いとか熱いという感覚を通り越して“痛い”のだ。

そんな西オーストラリア州の州都パースから北上し、とある国立公園内のな~んにもないキャンプ場で夜を明かすことに。
キャンプ場とはいえ、単に車が停められるように整地してあるのと簡易のピット・トイレ(つまり、ぼっとん便所ってやつ)があるだけだ。

日没までになんとか国立公園まで入ろうと、猛スピードで4WDのキャンパー(キャンピング・カー)をを飛ばし、日の入りほんの数分前というギリギリのタイミングで目的地のキャンプ場へ到着。

束の間、夕暮れの風景を眺めた後、速攻で食事の支度をはじめる。電気も水もない僻地では、日が暮れたら真っ暗で何もできないからだ。

水はタンクに十分積んできたはずだが、シャワーなどが使えるはずもなく、食事もできる限り水を使わないもので済ませるようにし、食べたらさっさと寝る。

それが、ブッシュでの掟。
とはいえ、こうしたアウトバックでは夜空がとてもキレイなので、夕食後、夕涼みを兼ねた星空観測とあいなった。

シルエットになった岩と岩の間にいくつもの星が流れ、頭上には数え切れないほどの星が瞬いている。なんとも幻想的で美しい光景――

な~んて、ロマンティックな気分に浸っている場合ではない!

夜遅くまで起きていたらトイレに行きたくなるじゃないか!!

別にピット・トイレが不潔だとか、そんなことを言っているわけではなく、こういう静かな場所の真っ暗なトイレに行くのが単に嫌なのだ。

暗さに関しては一応懐中電灯を持っていくので多少の解決にはなるけれど、なんたってシーンと静まり返った夜の(ぼっとん)トイレってのはちょっとキツイでしょ…(^^;

とはいえ、自然の生理現象を止めることなど誰にもできるはずもなく、仕方なくトイレへと向かう。

小さな懐中電灯を照らし、錆び付いたトタンのドアを開けると、ギギーっという鈍い音がその辺り一帯にコダマする。

ああ、憂鬱…。

しかし、そんな憂鬱な気分に浸っていられるのはほんの数秒間だけだった!

トイレに足を踏み入れ、便器のあるほうへと一歩踏み出すと――――

…というわけで、本当の恐怖が始まったのでありました。
この続きは後編で。(^^)/~

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